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  • 2020.01.22

骨盤の歪み⑪

 

 

 

骨盤の歪み⑪

〇骨で立つ脚、筋肉で立つ脚

実際片脚で立ってみると、後傾した骨盤側の脚の方が軸がしっかりした状態で安定して立てるはずです。
逆に前傾した骨盤側の脚で片足立ちすると、フラフラしやすいことに気づくはずです。

 安定した状態で立っていられるのが骨で立っている脚で、
フラフラとバランスをとりながら立っているのが筋肉でたっている脚です。

 今度は軽く屈伸してみましょう。
すると骨で立っている脚ではバランスが取りづらくなり、逆に筋肉で立っている脚は、
フラフラとバランスを崩しながらもなんとか立てていられることに気づくと思います。

 骨でしっかりと体重を支えている方の脚は、安定して立つことには向いていますが、
逆に動いたりする場合は、バランスがとりづらくなります。

一方、前傾した側の骨盤側は、筋肉でバランスをとろうとするため、
動きが生じる場合には、筋肉で立つ脚の方がバランスをとりやすいのです。

例えば、骨盤の右側が後傾し、左側が前傾した骨盤を持つ人が片脚立ちで手押し相撲をしたとします。

右足立ちの時には地面をしっかりとらえて立てている為、押す力が強くなります。

いったんバランスを崩してしまうと踏ん張りがきかないのです。

 一方、左脚で立っている時は、押す力は弱いものの、押されてバランスを崩しても、
なんとか持ちこたえることができます。

 動的なバランスをとるときに活躍する、「筋肉で立つ脚」がバランスをとるときには体全体をねじるような動きをします。
その際、骨盤周辺で発生する動きが「腰を回す」という動きなのです。

 つまり、スカートが右に回ってしまう人は骨盤の左側が前傾した骨盤を持ち、運動をする時には左足でバランスをとろうとするために
腰を時計回り、つまり右側へと回す傾向にあるのです。

 また、骨で立つ脚1本で体を支えるときには、
上半身が自然に横に大きく脚の真上まで移動してきて、より効率よく体全体を支持しようとする動きが出てきます。

 一方、筋肉で立っている方の脚は骨で体重を支えることが苦手なため、
常に上半身をフラフラと動かしながら筋肉を使って片脚で立つことになります。

 ここまでの説明でによって、体重の支え方一つをとっても、
骨盤のゆがみは大きな左右差を引き起こすものであるということが充分にご理解いただけたかと思います。

 スポーツが原因となって起こるケガの性質や頻度、スポーツでの動きの得意・不得意と左右差など、
さまざまな問題点は骨盤の歪みに起因することが多いということも容易に想像がつくのではないでしょうか。

 

 


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